« うつモード | トップページ | やるべきことがどうしてもできない(1) »

2023年12月19日 (火)

統合失調症だけではないと思う(長文)

>>前回

精神科に入院している母と面会してきた。以下はだいたいのやりとり。同意は取ってないけど、何かの役に立つと思いまとめることにした。

母は先月会った時より滑舌が良く、体力もついたように見えた。だけど「今日退院する?」と何度も言う。私が違うと言っても全く信じない。

「〇〇、手術はどうだった?」
「私が?」
「〜病で◯日から◯日まで□□病院に入院してたって。」
「入院も手術もしてないよ。」
「Tさんが昨日来てそう言ってたよ。」

↑は会話のほんの一部で、他のエピソードも全部事実ではない。

今年の春まではここまでの記憶錯誤はなかった。あまりにTさんが言ってた、と主張するので「じゃあTさんに聞いてみてよ。」と言うと、目の前でTさんを”呼び出し"、話を聞く母。

幻視があるか確認しようと「Tさん今ここにいるの?」「どんな顔の人?」と聞くと、顔については言葉を濁すが、身長や所属ははっきり答える。たぶん実在人物じゃない。

 

そしてしまいには
「あなた、本当に〇〇なの?目元が違う気がするけど。」

まさかこのセリフをリアルで聞くとは思わなかった。証拠を出しても知らないと言うし、「やっぱり違う、」とすっかり偽物だと信じ込んている。

「面会来なくていいから。全部Tさんにやってもらう。〇〇、お大事に。」
と言われて面会時間が終わった。

 

新しい症状が出ることには慣れっこで、そんなにショックではない。ただ、今後どうなるのか気がかりではある。

調子アップ

知っている人を別人と誤認するのは、カプグラ症候群/ソジーの錯覚といって妄想型統合失症症に多い症状なんだそうだ。認知症ではレビー小体認知症(DLB)によく見られるという。病巣やメカニズムは↓を読む限りはっきりしてない。

https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%AB%E3%83%97%E3%82%B0%E3%83%A9%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4

 

確かに、架空の人物を呼び出せるような認知状態なら、逆に実在の人物が存在しないと感じてもおかしくない。

それでも母は、医師ですら作話が見抜けないくらいまことしやかに話す。私には母が統合失調症だけだとは思えない 。一つは整合性のある幻覚を意図的に創り出せるから。もう一つは今まで統合失調症の治療が大して効かなかったからである。

 

たとえば、私は幼少時から架空の人物のドラマを即興で作る癖があった。細かなキャラ設定付きで。被害的な内容ではなく、同時に別のことを考えることもできた。

不思議なのは、実際のできごとより自作のストーリーの方が記憶によく残ったことだ。

 

母ももしかすると、もともと白昼夢のウエイトが大きい人で、発症以来それを現実と区別する機能が働かなくなってきたのかもしれない。私は2つか3つの病気または障害が重なったと考えている。その+αが何なのかは証明しようがないけど、たぶん自分の未診断の病気または障害と同じはず。母が存命のうちに解明されてほしい。

>>続き

« うつモード | トップページ | やるべきことがどうしてもできない(1) »

医療・カウンセリング」カテゴリの記事

過去や家族のこと」カテゴリの記事