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2023年5月24日 (水)

母が動けなくなったこと(悪性症候群?)

経過が人それぞれな病気を話題にするのは難しい。
例えばがんは治る病気だと言われるようになっても、身内には治すことができなかったケースがある。

母の持病である統合失調症も、寛解する率は高くなったから、予後の悪いケースを書けば不安を煽ってしまうかもしれない。
だけど書けばどこかで、啓発・研究に役立つかもしれないとも思う。

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母は治療抵抗性の統合失調症で、以前に書いたような経過をたどってきた。

私がエピソード記憶の取り出せなくなる病気だとすれば、母は架空のエピソードが記憶に入り込んでしまう。
それと推論機能がうまく働いていなくて、しばしばつじつまの合わない言動をする。

治療薬のエビリファイは充分効果がなくて、増やせば錐体外路症状(震えや硬直)が増え、減らせば陽性症状(幻覚など)が増えるというシーソーのような状態だった。

ところが最近、錐体外路症状を減らすため減薬をした数日後、ほとんど動けなくなってしまった。
体が固縮して、手足に力が入らない。声が弱々しくて熱もある。

ただ、多弁と気の強さはいつも以上で、私の呼んだ救急車を一度拒否。
結局、身体疾患は見つからず、精神科病棟のある病院で薬の調整をしてもらうことになった。
ネックだった母の説得も、医師の後押しでなんとかなった。

原因はまだ確定ではないけれど、エビリファイを減らしたことで、悪性症候群を起こしたのではないかと言われた。

確かにリンクに書かれているような兆候があった。ただ、まれな現象のようだ。

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私も以前、ある種の薬を始めたら、うたわれる効果は出ずに逆効果のような症状が出た。
母と共通するのはドーパミン受容体に作用することで、今思えば「過感受性精神病」という状態にあてはまる。
とはいえ二人とも少用量だったから、背景には+αのメカニズムがあると思う。

私は統合失調症と診断されたりされなかったりで、今はされてないけれど、去年から幻視も出てきたし、ゆっくり母の後を追っているような気がする。

真相は5年、10年経てばわかるんだろうか。
その間に色々な研究が進んでほしいと思うし、お互い元気でいることを願いたい。

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