幼少期自閉症だったと思う理由(2)
前回から続き、タイトルに疑念を持たれるかもしれないけれど、読んだ人が判断してくれれば良いと思う。
下記はコミュニケーションの問題のほんの一部で、成人後まで続いたものもある。
- 質問に答えられないか、言いたいことと違うことを答える。
- 授業で指されても黙ってめそめそする。
- 耳で聞いた文を覚えられない。
- 敬語を使う立場の相手と全く話せない。
- 親と友達以外の人の名前を口にできない。
- いじめや嫌な要求を受けても拒否できず、上の理由で誰にも相談できない。
若い頃は対人恐怖だと思っていたけれど、少し違った。
人からの印象を気にするというより、言葉そのものを理解、表現したり、上下・対等な態度を使い分けたりする、そのスキルが足りなかったのだ。
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私の母親は、持病でいっぱいいっぱいで、子供にかまう余裕がなかった。同時に、我が子の幸せ=他人に誇れる立場、という信念を抱いていた。
かたや父親は凸凹の少ない人だったし、筆記試験重視の職業だったから、勉強させればなんとかなると考えていたように思う。
仮に私の発達の偏りを指摘されたとしても、両親は決して認めなかったはずだ。
そして、結果的には、とても残念な家庭になってしまった。
20年以上かけて、失敗を重ねて、独自の対人ルールがやっとできてきた。
例えば、新しい環境でどうやって話し相手を見つけるか……普通なら、生まれて数年で自然に学ぶことなのに。
でも、成人ASDの再判定を受けるのは断念した。設問にこう答えれば診断されることがわかってしまってるから。
本当は発達障害ではないかもしれないし、また専門的概念ができたり、消えたりするかもしれない。
ただ、そういう子供がいて、周りに気づかれぬまま、こういう大人になったと書くことは、いつか同じ困り事を持つ当事者や、家族がいる人の役に立つと信じている。
家族や近親者が「この子は困っているのではないか」と気にかけるだけでも、だいぶ違うと思う。
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