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2019年12月 4日 (水)

できる人とできない人

人間として、できて当たり前だと思われていることを、生まれつき(あるいは症状で)できない人がいる。

ぱっと見はわからない。学校には行けるので、標準とみなされる。

 

でも本人は、できないのが当然だと思っているので、できて当然の人の気持ちはわからないし、

できて当然の人も、できない人の気持ちはわからない。

 

できない人は、できる人を傷つけるし、できる人も、できない人を傷つける。

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私は数字や記号といった抽象的概念が苦手だ。公式・定理・年号の出てくる授業は全部落ちこぼれた。

今でも、家から駅まで何分かかるか答えられないし、家の駐車場の番号も忘れてしまう。

人の顔(相貌)も覚えられないので、持ち物や声で判断している。

普通の人はそれを忘れないのだと知った時、すごく驚いた。

なぜわかったかというと、家族が普通の人だったからだ。

 

だけど、覚えなくてよいこと、覚えたくないこと(主に視覚的な事柄)は覚えてしまうので、記憶力はいいといわれる。

普通の人はそれを忘れるのだと知った時も驚いた。

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自分の正しい診断がわかってから、発達障害・学習障害に関する本を読んですごく納得した。

当事者と接したり、子供たちを見たりすることでさらに確信した。

ところが、心理本・自己啓発本(特に精神科医でない人が書いたもの)を読むと切なくなる。

 

できないことを、人の「心がけ」の問題として非難するから。
それはできる人が書いたものを信じた、できる人の話だから。

 

確かに私も、努力不足の時や思慮に欠けていた時はたくさんある。

「無意識には~なんだろう」と言われれば、(無意識のことなので)反論しようがない。

 

だけど、一生懸命やろうとして、何度も反省して、改善したいと思っている、なのにできない、ことが多い。

できる人の方が多くて、できる人の方がうまくいってるから、わかってもらえない。

そのために、発達障害や学習障害を持つ人たちは、声を上げているのだと思う。

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