懐かしい教師の夢
懐かしい夢を見た。
私は中学生だった。
当時、憧れだった先生の授業を、これから受ける前で、ワクワクしていた。
同時に、夢の中とはいえ、自分が今中学生であることが嬉しくてしかたなかった。
でも授業が始まる前に夢からさめてしまった。
ここからは事実。↓
憧れの教師…
今思えばイケメンではなく完全な秋葉系。
しかし、教室で難しい数学の理論を語り、
クラス便りにロマンチックな詩を書き、
生徒が帰った学校でフルートを吹く姿は、
私にとって素晴らしい哲学者に、そして人生の師にうつった。
でも、内気すぎる自分には、挨拶することすらできず、いつも遠くから見ているだけだった。
こんな自分が注目されるためにできることはないか…
思い付いたのが勉強だった。
クラスの中の上がせいぜいの成績だったのが、先生と同じ学校にはいりたくて…
なぜか合格してしまった。
それで自信がついたのか、卒業式の日の前に勇気を出してサイン帳を渡し、一言をお願いすることができた。
どうやってお願いし、どうやって返してもらったかは覚えてない。
卒業式が終わって、帰り際に校門でお礼を言ったら握手をしてくれた…
大人だから当然、この15歳のネクラな生徒に普段から見られてることには気づいてただろうなあ。
恥ずかしい…
サイン帳には
「いつでも夢をもって」
その他色々、励ましのことばが書いてあった。
……
あれから20年。
当時の先生と同じ年になったが、中味はまだ中学生以下だ。
……
それだけなら甘い思い出話ですむのだけど。
情けない後日談があるので、それはまた別の機会に。